「ミス ディオールの新作を生み出すということは、その時代の新しい世代をフレグランスで表現したいと願う こ と 。そ れ は 、デ ィ オ ー ル と い う メ ゾ ン す べ て を 受 け 入 れ る こ と で も あ り ま す 。そ れ 以 上 で も そ れ 以 下 で も あ り ません。ミス ディオールの誕生のストーリーは広く知られていると思っていましたが、どのように香りが創ら れ た か 改 め て 着 目 し て み る と 、そ こ に は 新 し い エ ピ ソ ー ド や ス ト ー リ ー 、そ し て 今 ま で ほ と ん ど 知 ら れ て い な い 新たな発見が随所に散りばめられていることに気付きました。

つまり、ミス ディオールにはミステリアスな要素が残されている、それこそが、伝説的香水の魔法なのです。 蛍が舞い、プロヴァンスのジャスミンの香り漂う空。そして「ほら見て、ミス ディオールよ!」とマニフェストの よ う に 響 き 合 う 名 前 と の 出 合 い 。自 信 が あ る か ら 強 く 、強 い か ら こ そ 自 信 に 溢 れ る カ ト リ ー ヌ・デ ィ オ ー ル の 類まれな個性をも暗示しています。

ミス ディオールは、クリスチャン・ディオールが新しい世代のために生み出した美しいサプライズです。そして、 新 し い 世 代 は 進 化 し て い く も の で す 。『 香 水 の 瓶 を 開 け る と 、 私 の デ ザ イ ン し た ド レ ス が 目 の 前 に 現 れ る 。 そ ん な 香水をミス ディオールで作りたかったのです』と、かつて彼が語ったように、これからもドレスがボトルから 現れ続けるために、香りのシルエットも変化し続ける必要があります。ミス ディオールは、今の世代のエス プリを映し出すフレグランスであり続けなければなりません。

絶えず進化しサプライズをもたらすのが、何よりもミス ディオールの魅力。センセーショナルなニュールックの 誕生とともに生まれたこのフレグランスは、ある意味、絶えず変わり続ける運命を定められています。私は、 ミス ディオールを時代を集約する香りとして想像しました」

ディオール パフューム クリエイション ディレクター フランシス・クルジャン

1 6 世 紀 半 ば に ジ ャ ス ミ ン が グ ラ ー ス で 初 め て 香 水 に 使 わ れ て 以 来 、こ の 花 の 抽 出 方 法 は 様 々 な プ ロ セ ス を 経 て 進化してきました。18世紀に生まれたアンフルラージュでは、油性ポマードとしてジャスミンの最も濃密な 香 り を 集 め る こ と が で き る よ う に な り ま し た 。そ の 後 、揮 発 性 溶 剤 と 二 酸 化 炭 素 を 用 い 、摘 み た て の 花 の よ り フレッシュな香りを抽出する技術が誕生しました。

フランシス・クルジャンは、ミス ディオールが誕生した1947年の抽出方法特有のジャスミンの香りを表現し た い と 考 え ま し た 。ス ト ロ ベ リ ー 、ピ ー チ 、ア プ リ コ ッ ト な ど を 思 わ せ る 、フ ル ー テ ィ で グ ル マ ン な ジ ャ ス ミ ン の 香 り は 、フ ラ ン シ ス ・ ク ル ジ ャ ン が 夢 見 て い た も の で し た 。

彼がディオールのために厳選したのは、収穫時の条件と抽出方法において革新的な方法で抽出された類 ま れ な ジ ャ ス ミ ン 。収 穫 が 始 ま る 7 月 、夜 明 け と と も に 摘 ま れ た ジ ャ ス ミ ン の 花 は 、イ ン ド ー ル を 含 ん だ グ リ ー ン で フローラルな香りを放ちます。収穫後、秘密の抽出方法で素早く加工され、かつてのジャスミン エッセンスが もつ、ストロベリー、ピーチ、アプリコットのような独特のフルーティ ノートと、輝きが生き生きと甦ります。

このフルーティなジャスミンこそが、フランシス・クルジャンによる新たな「ミス ディオール パルファン」のシグ ネ チ ャ ー で す 。そ れ は ま る で 、一 瞬 で 心 奪 わ れ 、喜 び に 包 ま れ る 香 り へ の 招 待 状 。